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 角質層の働き
 
その1 保湿

表皮の構造皮膚の一番外側にあるのが角質層です。角層とも呼ばれ扁平な核のない、死滅した細胞(ケラチノサイト)の積み重なった層です。

 角質層は吸水性、保湿性に富んでいて、正常状態では15%〜20%の水分を含んでいます。
角質層や角質細胞の中にNMF(天然保湿因子)が含まれており、角質内部の水分を保ち、肌のうるおいを保っています。 また、角質細胞の隙間を満たしている角質細胞間脂質(セラミド)も保湿に欠かせない重要な働きをしていて、角質細胞同士をくっつける“糊”のような働きをしています。

 
角質細胞の隙間をしっかり埋めることで細胞間脂質(セラミド)は角質層から外界に水分が失われることを防いでいるのです。ですから、細胞間脂質(セラミド)が減ってしまうと、水分の保持能力がおちてしまい乾燥肌になってしまうのです。

 
NMF(天然保湿成分)と細胞間脂質(セラミド)の働きは、みずみずしいお肌を作るためには必要不可欠なことなのです。

 NMFはアミノ酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、尿素などから成り立っていて、正常な状態では体内で自然に必要な量がつくり出されています。しかし、肌荒れの状態ではNMFの量が3分の1程度も減っていることが知られていて、健康で、美しい肌を保つためにはNMFが欠かせない存在だということがわかります。

 
その2 保護・防御 

表皮の構造角質層の保護・防御機能をまとめました。

・物理的な外力に対しての保護
角質層は同じ刺激を繰り返しうけると、厚くなる性質があります。力仕事をするとマメができたり、紫外線によって皮膚が厚くなるのはそのためです。
 手のひらや足の裏、露出している部分と衣服などで隠れている部分の肌の硬さが違うのも角質層のこういった反応によるものだと考えられています。

・化学物質や細菌からの防御
角質層を構成しているタンパク質(ケラチン)は硬くて非常に強い性質を持っています。
 また、皮膚表面の皮脂膜が弱酸性に保たれているために、角質層は細菌の侵入や繁殖を防ぐことができます。

・物質の体内浸透への防御
角質層は物質透過を阻止する層として働いています。このため、外部から簡単には皮膚吸収しないしくみになっています。したがって、お風呂に入っても決してお風呂の水が体内に侵入して、水ぶくれになる事はありません。また、外界からの物質や水の侵入を防ぐと同時に体内の水分やタンパク質などが外へ出て行かないように防ぐという性質を持っていて、皮膚内の環境を保つために重要な役割を果たしています。

・紫外線からの防御
主に紫外線を防ぐ役割をしているのは基底層のメラニン細胞・色素ですが、角質層も皮膚表面での反射、角質層での散乱で紫外線の防御を助けています。また、メラ二ン色素が増加することで角質層自体も厚くなり紫外線の透過を防ぐようになります。日焼けした皮膚が厚くなって、肌の透明感がなくなり、クスミが出るのはこの反応のためです。


 

 
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