はじめに、角質層の働きと機能、
お肌の新陳代謝について紹介しておきます。


角質層の働き? 保護・防御
  ? 化学物質や細菌からの防御
 角質層を構成しているタンパク質(ケラチン)は硬くて非常に強い性質を持っています。
 また、皮膚表面の皮脂膜が弱酸性に保たれているために、角質層は細菌の侵入や繁殖を防ぐことができます。
? 物質の体内浸透への防御
 角質層は物質透過を阻止する層として働いています。このため、外部から簡単には皮膚吸収しないしくみになっています。したがって、お風呂に入っても決してお風呂の水が体内に侵入して、水ぶくれになる事はありません。また、外界からの物質や水の侵入を防ぐと同時に体内の水分やタンパク質などが外へ出て行かないように防ぐという性質を持っていて、皮膚内の環境を保つために重要な役割を果たしています。
? 紫外線からの防御
 主に紫外線を防ぐ役割をしているのは基底層のメラニン細胞・色素ですが、角質層も皮膚表面での反射、角質層での散乱で紫外線の防御を助けています。
 また、メラ二ン色素が増加することで角質層自体も厚くなり紫外線の透過を防ぐようになります。日焼けした皮膚が厚くなって、肌の透明感がなくなり、クスミが出るのはこの反応のためです。
 
角質層の保護・防御機能をまとめました。

? 物理的な外力に対しての保護
 角質層は同じ刺激を繰り返しうけると、厚くなる性質があります。力仕事をするとマメができたり、紫外線によって皮膚が厚くなるのはそのためです。
 手のひらや足の裏、露出している部分と衣服などで隠れている部分の肌の硬さが違うのも角質層のこういった反応によるものだと考えられています。


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